| 2018年7月25日 |
ルアーのチカラ |
(俺・サトーさん) |
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前回の渓流釣りで職場の先輩であるサトーさん達を現地に案内してから1週間。早くも次の釣行となった。
バサーの彼らが渓流釣りにも興味を持ってくれたようでなによりだ。
その時の現地の状況から、早めに某沢へ行きたいと思っていた俺は、身近過ぎる先輩の2度目の渓流釣りを案内する事になった。
当日早朝、今回の目的地であるN川を目指してサトーさんと一緒に向かう。
AM5:50。快晴の下、本流との出会に到達した俺達は、まともな釣りが出来そうな中流域まで一気に遡行する。
N川といえば遡行難易度は低いが素晴らしい渓相と安定した魚影で、俺的に大好きな有力支流の一つである。
日帰りコースでは少々疲れるだろうが、沢慣れしていない先輩を案内するにはギリギリで許容範囲内だろう・・か。
未だ装備が整っていないサトーさんだが、特に躓いたり転んだりしないで順調に序盤の渓相を歩き始める。
俺自身暫くぶりになるN川だが、今回は2人供ルアーで釣り上る方針だ。ここでは初めてになるかな?
最近人が入ったような形跡も無く、河原の砂地には獣の足跡しか残っていない。
初めてまともな渓流に入ったサトーさんも、その環境に感心しているようだ。
今日も期待出来そうな雰囲気だが、どんなものだろうか。
最下流から遡行し始めて、徐々に渓相が整ってきた。
川の水量はまだ渇水には程遠く、釣りをするには良好な環境だろう。
気温も適温で、渡渉で浸かった水温も気持ち良いくらいだ。
逸る気持ちを抑えながら最初のポイントを物色していく。
そしてある程度遡行したところで、いつも釣り始めるポイントに到達。
相変わらずの渓相が俺達を迎えてくれた。
2人で早速ルアー釣りの支度をする。
サトーさんは準備期間が短かったこともあって納得のいく竿を選定出来ずに来てしまったが、ルアーはたくさん持っている。
どうやら最初はミノーを選択したようだ。
俺は最近入手したアジングロッドに鯵用のジグヘッド+ワームを組み、先ずは敢えて完全な海釣り仕様でTRYしてみる。
コレでイワナを釣ったら痛快だろう。
一応、万一に備えて背中のリュックサックに餌釣りの竿も忍ばせているが、今日は俺もルアーに専念する。
先に支度が整ったサトーさんから釣り始めた。
最寄りの淵に下流側からルアーをキャストしては、小刻みなアクションを加えている。
すると早々に追ってくる魚影が見えたようだ。
それから程なくしてHIT。
興奮しながら釣り上げられた獲物は、8寸クラスのイワナだ。
白点が多くてニッコウの血が濃いハイブリットだが、この川で生まれ育った天然イワナでもある。
早速の釣果に喜び、獲物を撮影するサトーさん。
さすがにこの川でボウズは無いだろうとは思っていたものの、とりあえずは一安心だ。
俺も支度が整い、次のポイントを譲ってもらって釣り始めた。
軽い仕掛けだがそれ用の竿とリールなので、それなりには狙ったところに投げ込む事は出来るようだ。
そして少し粘って俺にもHIT。
少々硬めの竿だが良い感触で曲がり、魚の引き応えを存分に堪能出来る。
一つ下の落ち込みに落としてから引っこ抜いた俺的な1発目は、9寸クラスだ。
よし、アジングタックルでイワナを釣ってやったぜ。
サトーさんに撮影してもらってから魚を流れに戻した。
今日は俺も獲物をキープしないで、全てリリースする方針だ。
とりあえず最初の目標は難無く達成されたので、俺はアジング用ワームから銀色のミノーに切り替える。
そして次に現れたのは特徴的な形の滝で、よく尺が出るポイントだ。
俺:「そこはいつも尺イワナが釣れるところだから運が良ければ・・。」
・・と言ってる傍から一投目でHITさせるサトーさん。
おいおいまさかいきなり・・。
なかなかの竿の曲がりっぷりにも驚きながらも無事に獲物が釣り上げられた。
期待の獲物は30.5Cm。なんと、釣り始めて15分そこそこで初めての尺イワナをGETだ。
凄いな、サトーさん。そしてさすがN川。とにかく幸先が良い。
俺が初めての尺イワナを釣るまで何回かかったことか・・。
連続する好ポイントを交互に譲り合ってじっくり釣り上っていく。
ポイント毎にほぼ確実に魚が入っているようで、俺のミノーにも頻繁にイワナが追ってくるのが見える。
・・が、何度も追ってくるのになかなか喰わせるまでに至らない。
それに対してサトーさんは調子良く良型のイワナを追加していく。
とても2回目の渓流釣りとは思えないペースだ。
どうやらなかなか掛からない時は、マメにルアーを交換しているようだな。
このあたりがルアーマンらしさというのだろうか。
まぁ餌釣り師の俺は俺らしく、使っているルアーで釣れたら別のルアーに切り替えるという感じでマイペースにいこう。
少し釣り上ったところで股下まで浸かる淵に到達して、刻々と今日の浸水記録が更新されていく。
慣れない経験に戸惑いの色が浮かぶサトーさんだが、まだコケずにうまく遡行出来ている。
そして迎えた大場所。
いつも餌釣りでは攻めきれずに釣果を出した事がないところだが、今日はリーチの長いルアーだ。
期待しながら2人でじっくりと攻めてみるが・・。
暫し粘ったものの、今回も魚の反応を感じる事は出来なかった。
居ない事はないと思うのだが・・。
攻め終わったら今度はその先へと行くのだが、実はこの滝が唯一難所らしい部分なので、今日のハイライトでもある。
一旦竿を仕舞い、両手をフリーにした状態で滝壺の脇へと歩を進めた。
腰まで冠水してまた浸水記録を更新。すぐ隣の滝の圧力が緊張感を高めてくれる。
不安気なサトーさんも慎重に俺の後に続く。
滝の脇まで来たら今度は滑らかな巨岩を登るのだが、少々バランスを要するので焦らずに動く。
途中で止まってはサトーさんの様子を見る。大丈夫そうだな。
そして2人共無事に滝上に立つと、そこから先はN川釣り場の本番だ。
角度のある流れが好ポイントの連続を生み出している。
相変わらずポイント毎に魚が反応を見せ、俺の方には釣れないながらも楽しめる状況が続く。
これは餌釣りでやっていたらいつも通りの釣果になっている事は間違いない。
サトーさんの方はというと、同様に出る反応を高確率で掛けている。
この辺りで既に5〜6匹は釣っている。うーん、ルアーの実力・・。
俺はなんとか2匹目を釣るべく粘り気味のゆっくりペースになってきた。
そんな中、小さな落ち込みから成る開けたポイントで、サトーさんに2匹目の尺イワナが出た。
今度のは31Cmと、サイズアップを果たして絶好調の様子だ。
俺の方は未だ2匹目を目指して銀色のミノーに拘っていた・・。
その後も更にポコポコと釣っては放すサトーさん。すげーな。
そしてだいぶ粘った頃、ようやく俺に2匹目がHIT。
例の如く淵尻までミノーを追ってきたイワナが、しっかりと喰ってUターンするのが見えたのだ。
なかなかの重みと引き応えに期待が高まる。
慎重にタモで掬ってみると、明らかな尺超えの♂だ。
サトーさんの元へ行って報告すると喜んでくれた。
計測してみると33Cm。この一匹までが長かった・・。
とりあえず今日一番の釣果となって、なんとか面目を保てたな。
撮影してもらったらリリースして、ようやくルアーを交換する。
それでは今度はスプーンを試してみるか。
お互いポイントを慎重に先回りして、尚も釣り続ける。
スプーンに切り替えた俺は、ミノーとの操作性の違いに四苦八苦しながらも、相変わらず追ってくるイワナに掛ける術 を捜索する。
そしてなんとか3匹目となる8寸クラスを釣った頃、サトーさんに3匹目の尺イワナが。
この勢い、止められないな・・。
あまりの好調ぶりに俺も一息入れて彼の釣りを撮影していると、俺の目の前で連続HIT。
これもまた大きい。
落ち込みから流れて引っこ抜かれたのは、本日の記録を更新する34Cm。
貫録のある♂ハイブリットが黄色いスピナーをガッツリ喰っていた。
これで彼自身4匹目の尺イワナとなり、だいぶ満足してくれたようだ。
入念に撮影した後でリリース。もはや初心者の釣りではないな。
その後、俺に4匹目のイワナが掛かったが、釣り上げた際に竿が折れてしまった。
俺はもう充分かな。
しかしその先の2条の滝を攻めていたサトーさんに、餌釣りでやってみる事を勧められて支度をする。
リュックサックから本業である餌釣り用ロッドを出して、足元で川虫を漁る。
幸いすぐにオニチョロが捕れたので、譲ってもらったポイントに忍び寄る。
サトーさんが見守る中、何回か仕掛けを振り込んでいると、無防備に泳ぐ魚影を発見。
そこに目掛けて仕掛けを振り込むと、穂先にアタリを感知した。
アワせると竿が弓なりになる尺モノの手応えだ。
なんだか久しぶりに感じる餌釣りの感覚を楽しむ。やはりノベ竿も良いな。
手前の倒木が邪魔をするが、0.5号のラインを信じて引っこ抜いた。
無事に取り込んだのは、俺的に2匹目となる尺イワナで♂の31Cm。
このポイントも何年経っても変わらない渓相だが、相変わらずの尺ポイントだったな。
魚止めまではまだもう少し残っているが、満足した俺達はここで終了する事に。
時間は11時を回ったところだが、サトーさんの疲労度も気になる。
ゆっくり、そして慎重に川通しで戻る。
序盤まで戻ったあたりで名残惜しむ様に、サトーさんがルアーをキャストしていく。
すると朝通ったポイントながらもイワナが掛かって驚かせてくれた。
だいぶ下流の方までもイワナの魚影があったんだな。
そして下り始めて2時間程で、無事に本流出会まで戻る事が出来た。
今回の釣果は俺が4匹。渓流釣りについては初心者であるサトーさんが17〜18匹。
それらのうち6匹が尺上ということで、釣果については充分満足のいくものになった。
俺が餌釣りメインでやっていたら・・と思うと、このN川の魚影は10年前と変わらないものを感じる事が出来る。
始めたばかりの渓流釣りでこのような釣りを味わったサトーさんも、大いに喜んでくれた。
しかし、もしかしたら俺は今後の彼の渓流釣り人生を狂わせてしまったのかもしれない。
とりあえず久しぶりのN川釣行はなかなか疲れたものの、怪我も無く豊漁で帰って来られて良かった。
次は遡上期の一発を狙いに来たい。