2016年7月1日

執念実る

(俺)



 待ちに待った週末がやってきた。

 今週も引き続き泳がせ釣りを楽しむべく、仕事帰りにホームの海岸へ直行する。

白く霞む浜辺

 そして目的地に到着してみると、曇り空の浜辺はベタ凪で、何故か周囲は霧に覆われていた。

 白くぼやける浜辺で支度が整ったAM6時頃に出港。潮が低い時は波が低いのはこの海岸の特性だろうか?

 静かに素早く出港を済ませた俺は、早速いつものエリアに向かう。

 周りが白く霞む環境の中、魚探を起動すると最近安定している小魚らしき魚群が多々映し出されて一安心だ。

 先ずは先週の使い古しのサビキとジグを組み合わせて投入してみる。

 すると即座にプルプル感が伝わってきて餌がHIT。

 そのまま海底まで沈めてアタリを待つ。

 しかしすぐに反応が出るかと期待して竿を手持ちで待っていたものの、なかなか動きが無いまま流されていく。

 今日は珍しく北向きの潮のようだ。

 潮上へ移動する度に餌を釣り直し、本日1発目を受け入れる準備に余念は無い。

 ・・が、表層〜中層のベイトは健在だが、下の方のフィッシュイーター達は今日は留守のようだ。

 全然アタリが出ないまま時が流れ、曇り空も徐々に晴れてきた。

ベイトは健在

 そして完全に陽も昇り、泳がせ釣りだけに専念してきた俺は開始から2時間以上の無反応に疲れてきた。

 やはり状況は日々進展しているという事だろうか。

 明るくなるにつれてベイトの反応も減り、周囲にはナブラらしき音も聞こえないが、何か手を打たないとボウズになってしまう。

 泳がせからただのジギングに切り替えてみたり、表層を速めに引いてみたりと手を尽くす。

 そして9時近くなってようやく霧も晴れてきた頃、表層を巻いてきたところで遂にHIT。

 ようやくまともな魚信を得て一安心だが、掛かった獲物はそれほど大きくはない模様。

 しかし仕掛けが上がってきた頃に水面を覗き込んでみると、掛かった魚と、それを追いかける大量のワカナゴ達が見えて驚いた。

 とりあえずサビキの方に掛かっていたのは30Cmにも満たない様なワカナゴであったが、今はこの魚群に追い食いさせてやろう。

 水面まで巻き上げたリールを一気にフリーにして泳がせてみた。

 ・・が、追い食い作戦は失敗してしまったので獲物を回収する。

 それにしてもこの時間帯は魚探にそれらしい反応は見られなかったが、表層を回っているという事だろうか。

 本日初HITのワカナゴは撮影してからリリースした。出港から3時間掛かってようやく一匹の獲物とは・・。

 先週までの快調はいよいよ終わりかけているのか。

 久しぶりに釣れない雰囲気を長く味わってしまい、感覚が麻痺してきたのかもしれない。

 土産を釣るまで帰れないな。

ようやく一匹

 9時を過ぎて完全に炎天下になり、もはやベイトの影すら消えてしまって久しい。

 とにかく魚影を求めてベタ凪の水面をフラフラと捜索する。いよいよボウズを覚悟しなければ・・。

 と、思っていた時、普段釣らないポイントでようやくベイトらしき小規模な反応をキャッチした。

 千載一遇のチャンスとばかりに仕掛けを投下すると、これがうまい事に当たってベイトがHIT。

 途中でバレないように追いアワセも喰らわせたうえで、海底まで沈めてアタリを待つ。

 すると間も無く、竿先が一気に海中に突っ込んで会心のHIT!

 強めに締めていたドラグをかなり長く鳴らすダッシュに驚いた。コイツは期待出来る手応えだ。

 先日の鱸を凌駕するパワーとスタミナにラインを出しまくりだが、入念に消耗させる。

 そして数分間のやり取りでだいぶ流されたが、ようやく獲物を取り込む事に成功。

 正体は58Cmのカンパチで、サビキの針がしっかりと掛かっていた。

 久しぶりに釣ったし、このサイズは初めてだ。とりあえずバラさずに土産に出来て良かったな。

 その後、再びその場所に戻ってみたものの既に魚影は無く、程なくして帰還とした。

 今回は泳がせ釣り盛期の終焉を垣間見たが、最後の最後でどうにか次に繋がる結果になった。とりあえずもう少し続けてみたい。

 

ボウズ逃れの執念





戻る